板金設計の職人ワザ(4):機械材料上位ランキングのQCD
- まずは、「材料費を概算できない寿司屋、蕎麦屋、ラーメン屋の店長がどこにいるのか?」という刺激的な文章で始まりました。つまり、板金設計も同じです。板金材料のQCD、つまり、Q(材料特性)、C(材料原価)、D(材料の入手性)をこの先、学んでいきましょう。
- 早速ですが、図表5は前述の上位である「SUS304」「SPCC」「SUS316」のQCD特性です。どのような専門書やセミナーでもC(コスト)は教えません。教えられないのです。せめて、「この材料は高い、安い」の表現だけです。「高い、安い」で飲食店は経営できません。主婦の役目もできません。そのCを「コスト係数」として掲載しました。
【図表5】 - ここでもう一度、図表1付近の課題を見てください。この50cm定規の材質は、ステンレス材の中でも最も安価な「SUS430」です。しかし、50%で仕切ったため図表5には掲載されていません。そこで冒頭で紹介した書籍「ついてきなぁ!材料選択の『目利き力』で設計力アップ」のp100を見てください・・・と説明すればそれはまる書籍を購入してくださいと言っているように聞こえます。そこで、このSUS430の抜粋データを図表6(下図)に掲載しておきました。
【図表6】 - 材料費の設計見積(指数≒円)=50cm定規の縦(mm)×横(mm)×高さ(mm)×コスト係数×(1/1000)=35×510×1×2.25×(1/1000)=40.2指数(≒円)
- 設計見積=材料費+加工費+1本当たりの型費・・・の内、材料費は小学校4年生の算数で求まりました。
- 重複しますが、国内生産や海外生産の判断や、それぞれの原価まで算出するには、ここだけのページでは無理があります。今後、順を追って、あなたを導きます。ご期待ください。
おつかれ様でした。また、お会いしましょう!