3.お客様とのルールを守れ!
- 加工側とのルール、つまり、お客様とのルールの解説に入りましょう。
先ず、彼らとのビジネスの打合せで、単語が分からなければ話になりません。その最低限の単語を図表3の左側に示しました。
【図表3】板金屋さんと打合せの必要な単語はこれだけでOK - 日本料理の包丁に例えれば、魚、野菜、豆腐、肉など用途や目的別に用意されています。また、大工さんのノコギリで言えば、電気ノコギリや糸ノコギリであり、包丁同様に用途や目的別に存在します。したがって、「用途別に道具を使い分ける」・・・これがキーワードになります。
この表中でも、特に、単発型と順送型は多くの企業で使用しますので重点的に理解してください。 - さて、図表4のイラストをじっくり見てください。
言葉による説明だけでなく、即戦力として、理解しやすいようにイメージ力を高め、姿、形を見ながら印象を深めてください。
【図表4】各種の板金プレス
4.各種板金プレス加工の得手不得手
- 用途別と目的別の「道具」が理解できたならば、次に、加工に関する「得手不得手」を理解します。
例えば、製材所にある電気ノコギリは、決して安くはない投資設備です。そして、大量の木材を直線的に高速で切断するのに適しています。たった一本の木材、しかも、一箇所のみの切断ならば効率の悪い、つまりコスト高となる使用方法です。 - 一方、糸ノコギリは、その逆です。その投資は、ちょっとしたお小遣いでも購入できます。大量の木材を直線的に切断していては工数がかかり、使い方の悪い設備となってしまいます。
これと同じことが図表5の右側に記載されています。
【図表5.板金の各種加工法と得手不得手】 - また、この表の右端には累積公差計算の種別が記載されています。単発型、総抜き型、順送型、トランスファー型、これら全ては型が存在し、加工される部品は正規分布を成すと考えられます。したがって、公差計算は「分散加法」を採用します。
詳しくは、下記に示す書籍「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」の第2章をご覧ください。 - 一方、型を持たない「型不要」の部分は、「P-P法」を採用します。ただし、NC(Numerical Control:コンピュータ制御)を使用し、正規分布を成すと期待できるのであれば、「分散加法」の採用が可能です。|
- 繰り返しますが、詳しくは、下記の書籍「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」の第2章をご覧ください。
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おつかれ様でした。また、お会いしましょう!