4.「機械材料」の次は「機械加工」です。

  1. 機械材料の要領がある程度理解できたら、次は加工法の理解です
    このとき、「図面の読み方」もある程度学んでも良いでしょう。しかし、主役は「図面」ではなく、あくまでも「機械加工」です。
    では、いつ、図面を学ぶかといえば、それは、最終工程にて「図面の読み方」はもちろん、「製図」を「主」として学びます。
    いきなり、図面(製図)なんて、虫が良すぎますよ。他の職人に笑われますよ。「機械設計者はいきなり製図かよ!」、「お前らに修行はないのかよ!」と。


  2. 「最近の若手技術者は加工法を知らない!」と、職場の先輩設計者達で虐められていませんか?筆者はその先輩に聞きました。「あなたにとっての加工法とはなんですか?」と聞いたところ、「切削ですよ!」とのこと。
    それでは、もう一度、冒頭の図表ー1を見てください。家電品やOA機器に限定しますが、切削部品とは、コストの10%、部品点数のたった8%しかないのです。

    一方、昭和初期の設計者なら確かに「加工法知らないと設計はできませんでした。しかし、今はコンピュータや各種のアプリケーションが進化して加工法を知らなくても設計できます。ただし、ある程度は知っておいた方が有利なのです。
    この詳細は、前回の「D02.加工法を知らなくても設計できる」を読んでください。


  3. 話変わって、日本企業は「製造図面」です。つまり、製造するための図面です。したがって、前述のように、昭和初期の設計者にとっては必須の知識だったのです。一方、アメリカの図面は「検査図面」です。したがって、職場の先輩は「最近の若手技術者は検査方法を知らない!」と主張するのではないでしょうか?(笑)
    この詳細も、前回の「D02.加工法を知らなくても設計できる」を読んでください。


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  4. もしよかったら、「E:復習ナビ」のコラムを除いてみてください。機械設計の職人ワザを公開しています。これは、当事務所のセミナー終了後の復習用ナビですが、初めて読む人は、ちょっと辛いかもしれません。
    ① E03-1.復習:ついてきなぁ!加工部品設計で3次元CADのプロになる!【設計職人のワザ編】:https://kunii.biz/e03-1/


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  5. 一方、樹脂設計も前述同様です。樹脂部品が安いというのは、材料費が安いだけの「都市伝説」です。樹脂部品は加工費と型費の考慮すると、多くの中小零細企業としては、高コスト部品となります。
    まさしく、機械材料を、樹脂材料のコストを「高い、安い」の概念だけで指導してきた弊害です。
    樹脂部分費は、材料費、加工費、型費・・・これらすべてを「高い、安い」という概念ではなく「円」で理解できなければ、設計職人として飯が食えません!


  6. もし、樹脂設計の職人ワザを除いてみたいのであれば、下記を公開しています。
    ① E03-2.復習:ついてきなぁ!加工部品設計で3次元CADのプロになる!【樹脂設計の超実務編】:https://kunii.biz/e03-2/
    これも、当事務所のセミナー終了後の復習用ナビですが、初めて読む人は、ちょっと辛いかもしれません。

おつかれ様でした。また、お会いしましょう!