復習のご案内:書籍の第5章:板ばね/コイルばね

  1. p190:これ・・・、つまり、図表5-3-2の部品は、板金設計者育成のサンプルとしては、最高のサンプルです。 今でもジャンクで入手できます。因みに当事務所では8セットもあります。

    それでは、図表5-3-2中の「板ばね(接地用:SUS301‐CSP、板厚0.1mm)」の部分に注目してください。この板ばねが本章で取り上げた「板ばね」です。前述、「最高のサンプル」といってもVTR機器を分解する人は少ないかもしれません。したがって、直ぐには気づかないサンプル部品かもしれません。




    【図表5-3-2】



    「直ぐには気づかないサンプル品」ではなく、次の図表5-3-3は、身近にあるサンプルです。左側がホチキスです。銀色のホチキスは100円ショップで販売されています。
    一方、ブルーのホチキスはあの有名なMAXのホチキスです。また、右側のピンク色のケースはもう、使わなくなった時代物のVTRテープ、その上蓋です。




    【図表5-3-3】



    注目すべきは、両ホチキスの板ばねとVTRケースの「テープ用リール軸押さえの板ばね(SUS304-CSP)サイズ:長さ100×幅7×板厚0.2mm」に注目してください。


  2. p192とp193:図表5-3-4は、日本企業における板ばねの使用頻度ランキング表です。筆者が若き設計者の頃、板ばねの材料は銅板でした。銅は英語で、「copper(カッパー)」と言います。したがって、図表5-3-4の使用頻度第3位以降の板ばね材のJIS名に「C」が付いています。

    一方、p193はCAE(コンピュータシミュレーション)の技術者にとっては喉から手が出るほど欲しい板ばね材料の特性表です。この特性表は「Q」だけでなく、技術者の主要三科目である「QCD」を網羅しています。

    機械材料の専門書やセミナーでは「Q」しか指導していません。機械材料の「QCD」を指導しているのは、当事務所だけです



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  3. C28からC30:板ばねの設計見積り、その演習です。板ばねと言っても所詮、板金ですから基本は書籍「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」で記載の板金部品に関する設計見積りができれば、簡単です。ただし、p193のデータがあればの話です。
    しっかりと復習しましょう。



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  4. p199からp203:板ばねからコイルばねの復習に入ります。まずは、図表5-5-1では、まず、単語を覚えましょう。次に、図表5-5-2の工程表です。

    p164の図表4-2-1で記載しましたが、プロはこの工程表を見て、何度も同じ工程を探します。そこが、この部品の製造する上でのトップシークレットな工程です。気が付いていないのが、その工場の方々なのです。その工場では長年かかって、築き上げた品質重視の工程表ですが、徐々に慣れて何とも思わなくなってしまいます。

    しかし、後進の企業では喉から手が出るほど欲しい技術情報です。したがって、「よく考えてから」ではなく、公開しないほうが無難と筆者は思います


  5. p202、p203:データがなければ、この後の設計見積りができません。「サラリ」と復習しますが、設計見積りとしては最重要項目です。機械材料の専門書やセミナーでは「Q」しか指導していません。機械材料の「QCD」を指導しているのは、当事務所だけです


  6. p203、C33、p205からp208、C35:家電品やOA機器の設計に関して、コイルばねや引張ばねは、その製造メーカーのカタログから選択する場合が多いのですが、特殊な形状や特殊なばね特性を必要とする場合や、中型や大型の機械におけるコイルばねや引張ばねは、少量の注文生産が多いと聞きます。

    その場合、ばね一本当たり設計見積り能力が必要です。
    このページは何度も復習してください。