進学校と進学塾では席の奪い合い

再び話題を変えて、〇〇大学合格率ナンバーワンの中学高校や塾では、前席は生徒たちで奪い合い。そこで、1週間おきに席がかわります。一方、成績順に前列から席が決まる塾もあるそうです。前列の受験生の合格率が、塾経営の鍵といわれています。
なぜでしょうか?図表3の左側に注目してください。
【図表3】

前席と後部席では、平均で20点も差が出てしまいます。
進学塾や家庭教師に成績向上を委ねる前に、一日に8時間以上も過ごす学校では、前席で授業を受けることが基本のようです。
再び話題を変えて、〇〇大学合格率ナンバーワンの中学高校や塾では、前席は生徒たちで奪い合い。そこで、1週間おきに席がかわります。一方、成績順に前列から席が決まる塾もあるそうです。前列の受験生の合格率が、塾経営の鍵といわれています。なぜでしょうか?図表3の左側に注目してください。前席と後部席では、平均で20点も差が出てしまいます。進学塾や家庭教師に成績向上を委ねる前に、一日に8時間以上も過ごす学校では、前席で授業を受けることが基本のようです。

次は、図表3の右側です。各セミナー企業では、セミナー―終了後に、アンケートを採っていますが、事務的な運営のセミナー企業では、反感的な内容を講師にフィードバックしています。その結果、前列の方々まで不人気のセミナーに変貌してしまう場合があります。しかし、この事象内容を熟知している真剣なセミナー企業では、後部席のアンケートを参考にはしますが、講師へのフィードバックからは除外しています。そういえば、学園ドラマのテレビや映画では、問題のある学生はいつも後部座席ですね。成績も今一つですし、常に先生に文句を言っています。反骨精神でいっぱいです。

4.ワイパーのように後部座席に目線を配る

「後部座席の両端は、やる気のない席だから無視しよう!」・・・おぉっと!これは大きな誤解です。図表2や図表3の状況が事前にわかっているならば、早速、応用するのが技術者向けコミュニケーションの6つの道具です。そのうちの「ラポール」と「PDPC」が役に立つでしょう。本コラムの第2回と第4回を復習しましょう。

事前にやる気のない、そして、講師に対して反感的だと事前にわかっているならば、セミナー開始やプレゼン開始と同時に聴衆との、とくに後部座席の方々とのラポールをとればいいのです。具体的には、「皆さん、こんにちは!」と大きな声で、後部座席の右端から左端までをまるで、車のワイパーのように目線を注ぎます。彼らは立派な大人ですから、その視線を動物的にも感じること、捉えることができます。「おっ、いきなり目線かよ!」と驚き、「このプレゼンターは一体何をしゃべるんだ?」と興味を抱かせればもう、満点です。講師やプレゼンターに対して、反感意識が強い後部座席を好む方々を無視して除外するのではなく、開口一番、味方につけるのがプロです。そのためには道具が必要です。それは、ラポールとPDPCです。

5.正すなら今のうち

新人技術者の皆様へ。
あなた方の周辺には、模範教師と反面教師が存在しています。教師とは技術者の先輩のことですが、彼らの行動をよく観察しましょう。その一例が、図表2、図表3の座席位置で発見できます。
次に明日から、前へ、前へと席を採りましょう。そうすることで、少しずつ積極的な技術者へと変貌します。次回は「2-6-2の法則」を応用した楽しい、そして、有意義なデザインレビューを紹介します。

おつかれ様でした。また、お会いしましょう!