2. 簡易QFD作成の手順

簡易QFD作成の手順を以下に記載します。

  1. 縦欄(タイトル要求項目):ポスターのタイトルを決定付けるための指標。たとえば、一般企業における業務査定の評価項目に相当する。指標の数量よりも、数量限定の有意義な指標が優先される。

  2. 横欄(タイトル候補):メンバーから最適と思われるタイトルのアイデアを募る。ただし、一番左(No.1)には、ダミーを置く。図表10-1では、「家電品並みの品質を目指そう!」をダミーとして選択した。

  3. ダミーはオール3:前述のダミーの欄における関連評価は、事務的に「オール3」にする。

  4. 関連評価(1):タイトルNo.2からNo.5まで、横欄のタイトル候補と、縦欄のタイトル要求項目の関連(相関関係)を評価する。評価点は、1から5まであり、数値が大きいほど、関連性(相関)が強い。

  5. 関連評価(2):各タイトル要求項目に関する評価の仕方は、前述③で解説したダミーより、上と判断した場合は、4もしくは5を、下と判断した場合は、2もしくは1を、同等ならば3を選択する。

  6. 関連評価(3):メンバーのひとり一人が、次から次へと評価を実行する。このとき、一評価に疑問があれば、即、「異議あり!」と発言し、メンバー全員の共有が得られるまで議論する。

  7. 見直しと修正:すべての評価が終了したら、メンバー全員でもう一度各評価を見直し、必要ならば修正を施す。

  8. タイトルの決定:エクセルに仕込まれたソフトウェアにより、最下段にタイトルのランキングが1位から5位まで表示される。1位のタイトルを採用することが望ましいが、場合によっては2位を選択する場合もあり得る。いずれも、メンバー全員のコンセンサス(第4回で復習)を得る必要がある。

  9. 要求項目の確認:エクセルに仕込まれたソフトウェアにより、最右欄にタイトルを決定付けた要求項目のランキングが1位から5位まで表示される。1位から3位ぐらいは、確認しておきたい。

ある大手新聞社に勤務する記者が公言しています。新聞社への就活で論文を書かせたとき、そのタイトルに、「人間性に関して」や「環境保護に関して」など、無味乾燥で魅力のないタイトルは、その中身も無味乾燥で魅力のない内容だそうです。しかも、その確率が80%以上とのこと。
一方、ある有名なコピーライターが公言しています。新聞広告、TVコマーシャル、電車の車内広告は、「読むタイトルから見るタイトルの時代!」と突入して久しいと・・・。