樹脂の型変更、型修正は莫大な費用がかかる
- 当事務所のクライアント企業の場合、樹脂設計は、経験年数10年以上、年齢でいえば、35歳以上の設計者が担当します。なぜなら、板金設計や切削部品の設計より難しいからです。繰り返しになりますが、図表ー1の示す「変身度大」だからです。
さらに、射出成形の型費も板金プレス型の約18倍となります。たとえば、50cm定規で、ロット50,000本の場合の板金プレス型で15万円、樹脂の射出成形型で275万円となります。
詳しく知りたい人は・・・
① 板金プレス型で15万円:A01.板金材料の職人ワザ編
② 樹脂の射出成形型で275万円:B01.樹脂材料の職人ワザ編
を見てください。 - さらに、樹脂成形型の設計変更は大変大きな費用がかかります。場合によっては、型廃棄の場合も少なくなありません。その多くの原因は、樹脂材料の変更です。樹脂材料の熱膨張率の相違や流動特性の相違があるためです。
図表ー5の赤枠ではなく、線膨張係数に注目してください。材料によっては、倍近くの差があります。
【図表ー5】
では、その対策はどうすればよいでしょうか?