樹脂設計を学ぼうとして、書籍を買い込み読みあさっても、なかなか進化や上達はしません。
なぜなら、実務に有効な知識は書籍内容のたったの2割、残り8割は無駄ではありませんが、余剰知識です。
そこで今回は、樹脂設計に関する各種のランキングを示し、そのランキング順に沿って学ぶことを示唆、提案します。
- 今回のコラムは、過去に何度か掲載したランキング、つまり、何度か図表が再掲載されます。「あぁ、またか!」と思わないでください。
- なぜなら、今回のコンセプトは、前述のようにランキング順に沿って樹脂設計を学ぶことで、一気に設計職人へと導くため、樹脂設計に関する全てのランキング表を総括して掲載しました。
- 是非、このコンセプトを全うするための過去の図表の再掲載を理解してください。
1.頑張って勉強する時代ではない!
- 日本人はフルマラソンや駅伝が大好きです。それは、勤勉な全ての日本人のDNAに刻み込まれている絶え間ない努力の精神です。したがって、現在は調べていませんが、昔の小学校も国語の教科書には必ず掲載されていたのが「二宮尊徳(本名:二宮金次郎)」です。
- 二宮尊徳とは、Webを検索すると、・・・
『江戸時代後期の農政家・思想家です。比較的裕福な農家に生まれたため、教育にも恵まれて育ちます。しかし、異常天候による川の氾濫で家の田畑が荒廃してしまい、復旧のため借金を抱えます。若くして働くことになった二宮尊徳は、労働しながらも勉強は欠かしませんでした。一家は貧困を極め、両親は亡くなる悲劇に見舞われてしまいます。しかしその後、地道な努力を重ねて家政の再建を行ったため、二宮尊徳はのちに財政や農村再建の専門家としても有名になっていきました。』と記されています。 - 二宮尊徳を非難する訳ではないのですが、現代はそのような時代ではありません。学びは惜しみなく自己資金を投資して一気に習得し、一気に回収すべき時代なのです。
- 話題を変えますが、・・・
学生時代にガツガツ勉強しても成績が向上しない友人はいませんでしたか?または、あなた自身がそうではありませんでしたか?
一方、学生間で「あいつは頭が良い、あいつは頭が悪い」などと評価していませんでしたか?人間は事故でもない限り頭脳というコンピュータの性能は万人が同じと言われています。
したがって、前述の評判を言い換えると「あいつは要領が良い、あいつは要領が悪い」と表現します。 - ここで言う「要領」とは、・・・
① 自分投資の資金を使う自分投資
② 短時間で勝負に出る
③ 一気に回収する
です。少なくとも「無料」は避けましょう。なぜなら、責任力も集中力も「無料」レベルだからです。 - 機械部品に関して、「板金」「樹脂」「切削」は「三大機械加工部品」となっています。そのランキングを図表1に示します。
【図表1】
その部品点数分析から、機械設計の学ぶべきランキングは「板金」「樹脂」「切削」の順となります。この順番で自己投資してください。独学は二宮尊徳(二宮金次郎)の時代です。 - 今回のテーマは、「コツコツ頑張る!」ではなく、「要領よく!」をコンセプトに樹脂設計の「要領」を解説します。