2.超カンタン!材料力学
- ここで、ちょっとだけ、超カンタン!材料力学を復習してみましょう。
【図表ー1】超カンタン!材料力学 - 打ち抜き:洋服で言う裁断のことです。図中の「打ち抜き」を見てください。中央の部材が洋服の生地、上下から「W」の力で切断(裁断)しようとしているのがハサミです。
ここで用語を置き換えますと、洋服の生地が板金、ハサミがプレス機、Wがせん断力、τ(ギリシャ文字のタウ)がせん断応力です。 - 曲げ:図中の「曲げ」を見てください。「曲げ」ですから応力は「曲げ応力」です。曲げの背中側が引っ張られ、反対の腹側が圧縮されています。
したがって、前者に「引張り応力」、後者に「圧縮応力」が発生しています。深く考えずに、「生活シーンから持ってくる」を実践し、やさいのキュウリを曲げる、割り箸を曲げるなどを連想してください。 - 絞り:最後は絞りです。図表ー2に示す、昔懐かしいステンレス製の灰皿を思い出してください。これが絞り加工で製造されています。
【図表ー2】絞り加工で製造された金属製の灰皿 - 次に、元に戻って図表ー1の「絞り」を見てください。部材を上下方向に「W」の力で引っ張ろうとしています。または、圧縮しています。
したがって、前者に「引張り応力」、後者に「圧縮応力」が発生します。二つ合わせて、「垂直応力」と言います。
垂直応力という単語を知らない技術者が数多く存在しますので、ここで理解しましょう。