板金だけ、樹脂だけ、切削部品だけの設計知識を学んだところで、飯は食えません
たとえば、隣国巨大企業では、それだけでは業務指名されないからです。指名する側の立場で考えてみれば、容易に納得できるかと思います。
そこで今回のテーマは、・・・

それらの部品の組合せ、つまり、「ハイブリッド設計ワザ」を学びます。
そして、一般設計者から、指名される設計職人へと導きます

1.板ばねを使用した軸の固定方法

  1. 図表-1は、一般的な軸固定法で、軸方向と回転方向の軸移動を規制できます。板ばねはスケルトン表示にしていますが、板ばねと接する軸の表面はR面ではなく、平面をフライス加工などで形成するのが一般的であり無難です。

    このとき、板ばねはストレートの平面板でも構いません。板ばねと軸平面部に隙間は生じてガタつくのを少しでも避けたい場合は、板ばねを変位(≒変形)させて軸を抑え込みます。このとき、採用した材料の弾性限度(σe)以内、つまり、弾性域で使用することが必要です



    【図表ー1】

  2. 材料の「弾性限度(σe)」や「弾性域」などの単語を忘れてしまった人は、前回の「C03.ねじとばねを使用した軸の固定ワザ」を見てください。10/03現在なら、本ブログの投稿欄にあります。

  3.   板ばねで固定する事例を説明しましたが、板ばね材の代わりに一般的な冷間圧延鋼板(たとえば、JIS名でSPCCやSECCなど)でも、この設計を満たせることができます