技術者の四科目とは「QCDPa」です。 (Pa:特許のこと)
ところで・・・
機械材料の専門書やセミナーが数多く存在しますが、そのほどんどが材料の機械特性(Q)だけの知識です。
もし、そうだとしたら左側にいる、強面の寿司職人の疑問に答えられますか?
1.復習:即戦力は「板金→樹脂→切削」の順で学べ!
- 上記タイトルのコラムは、前回の「D03.板金→樹脂→切削の順で勉強を!」で、図表ー1を見ながら詳しく解説しましたね。
【図表ー1】 - この順で学べば派遣設計者は、どこの企業へ派遣されても、一応、役に立つ設計者になれると、筆者は信じています。ただし、派遣設計者だけではなく、貴社が切削部品の使用頻度が多い企業であるならば、それは「切削」から勉強した方が効率がよいでしょう。それぐらいの応用は、考慮してくださいね。
- 初めて、このコラムを読む方や忘れてしまった方は、前回の「D03.板金→樹脂→切削の順で勉強を!」で復習していただければ幸いです。
以降、よろしくお願いします。
2.次は、『機械材料』を学ぶことが即戦力!
- 次に学ぶべきアイテムは、機械材料のです。加工法ではありません。図面でもありません。材料です。さらに、機械材料の「QCDPa」です。
当事務所のコンサルテーション・メニューである「技術者の四科目:Q(Quality、品質)、C(Cost、コスト)、D(Delivery、期日)、Pa(Patent、特許)」が基本として存在しているからです。言い変えれば、技術者の土台です。 - また、Pa(特許)をカットして、「技術者の主要三科目:QCD」も当事務所では推進しています。Pa(特許)は大変重要な技術者としてのアイテムですが、コンサルテーションのとっかかりとしては、QCDの方がスムーズに開始できるでしょう。
- なぜ、次に学ぶべきアイテムは、機械材料なのかとよく質問されます。それは、街の料理教室や料理専門学校と全く同じ教育プログラムを当事務所は採用しているからです。全国の料理教室で、食材の指導の前に、調理法を指導する料理教室は存在しません。
したがって、まずは、料理同様に材料から学習します。 - しかし、大変困った現象があります。それが、本コラム冒頭の右側に記載されている文言です。世の中には機械材料の専門書やセミナーが数多く存在していますが、そのほとんどが機械的な材料特性(Q)しか教えていません。たまに、コストに触れる場合、「高い、安い」の概念だけの知識で終了です。これでは、少なくとも筆者は飯が食えません!
- どうして、このような現象となってしまったのでしょうか?それは、・・・
現場からほど遠い学術の場からの学者が執筆した機械材料に関する専門書が存在します。実際に材料を購入して製品を作りあげるでもなく、競合企業との闘いにも無経験ですから、機械材料の「円」では表現できないのです。
その専門書を他の執筆者が真似して、または、Webからも無断で情報を入手して、「高い、安い」の概念だけの機械材料専門書の発刊やセミナーが実施されているのです。
これでは、学生は満足できますが、当事務所のような設計職人は満足できません。当事務所では、材料費を「円」で表現できなければ、「飯が食えない!」のです。