当事務所では、絶対にトラブルを発生させない「設計職人」を熱血育成しています。
設計職人とは学歴不問、資格不問で、全ては実力次第の「職人」です。その基本ワザが左図に示す「匠のワザ(1)から(6)」、別名、「匠のワザ集」です。今回は匠のワザ(2)を学びます。

1.熱血設計者からの質問と当事務所からの回答

  1. 私は、先日、名古屋で國井先生のセミナーを受講しました自動車関連企業の技術者です。トラブル要因の洞穴に潜んでいるのが、「匠のワザ(1)、別名、トラブル三兄弟」であることは、その場で直ぐに理解できました。(図表19-1)




    図表19-1:トラブル三兄弟


  2. 次に、ちょっと難解で修行を必要とするトラブル抽出方法が「匠のワザ(2)、別名、インタラクションギャップ」であると、先生は説明されていましたが、私は居眠りしてしまいました。済みません。
    申し訳ありませんが、インタラクションギャップを、もう一度、教えてください。
    因みに、セミナー居室における私の座席は、後部の左端でした。(笑)


  3. 著者の回答です。セミナー受講、お疲れ様でした。それでは早速、回答します。
    インタラクションギャップとは、トラブル要因と要因の間、つまり、要因同士のギャップにトラブル要因が潜在しているという意味です。

    ギャップですから、そこを拡大して観察しても何もありません。ギャップですから、何もないのが当たり前。しかし、そこをじっくり深掘りすれば、トラブルの要因が発見できるという「匠のワザ(2)」です。
    仙人のような解説ですね。したがって、「修行」が必要なことは想像してくださいね。


  4. 解説の前に質問者の座席ですが、居室の後部両端席は、本コラムの「F07.やる気のない技術者は後方の座席を好む」を再読してみてください。

    または、図表19-2に示す書籍「ライバルを打ち負かす設計指南書『攻めの設計戦略』(日経BP社刊)」の第1章、項目6の「やる気のない日本人設計者は後方の座席を好む」を読んでみてください。




    図表19-2:書籍「ライバルを打ち負かす設計指南書『攻めの設計戦略』」(日経BP社刊)
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  5. ところで、「匠のワザ(1)」、つまり、トラブル三兄弟の解説は、本コラムの「F30:トラブル三兄弟、三つ踏んだらトラブル回避は不可能!」で解説しました。忘れた方は是非、復習をお願いします。

    今回は、匠のワザ(1)同様、トラブル潜在箇所を見抜くためのワザですが、少々難しく、訓練や修行が必要な「匠のワザ(2)」、つまり、インタラクションギャップを学びます。