5.要点(1):試験官のための試験
- 図表-1を元に、まず重要なことは、以下に示す「試験官のための試験」という概念や意識を持つことが重要です。
① 「あなたのためではない、試験官のため」の就活ESであり、履歴書でです。
② 同、論文です。
③ 同、面接です。 - たとえば、「転職」の履歴書に、多くの悪しき例を見ることができます。それは、・・・
① 高学歴すぎる
② いくつもの資格を所有している
③ 複数の語学堪能
④ あれもこれもと自慢だらけ - どれか一つでも当てはまるとほぼに落ちます。「うちにはもったいない!」と丁寧な通知が来ますよ。試験官には、このようなスーパースターを求めるよう依頼されてはいません。
6.要点(2):試験の主催者はどこ?
- それでは、「試験官のための試験」をもう少し具体的に解説しましょう。
図表-1には記載していませんが、試験の主催者はどこかを必ず調査する必要があります。 - たとえば、技術士の場合、「文部科学省は、科学技術に関する高度な専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験などの業務を行う者に対し、技術士の資格を付与し、その業務の適正化を図る技術士制度を設けています」と記載されています。
- つまり、技術士試験の大本は「文科省」です。
たとえば、・・・
課題:「トラブル未然防止として企業は、FMEAなどの開発手法を設計プロセスの中の取り入れているが、その長所短所を述べよ。」
という論文課題が出されたとします。この模範解答は学校の教科書的な解答が求めらています。なぜなら、技術士制度は、文科省の配下に位置しているからです。 - 一方、当事務所はFMEAとDR(デザインレビュー)はコンサルテーションのドル箱となっています。コンサルが教科書通りの内容をクライアント企業を指導していたのでは、いつまで経っても「トラブルの未然防止」はできません。したがって、前述の課題を私が論述したら、確実に落とされます。
なぜなら、私が記述する解答は試験官には理解できないからです。これも、要点(1)の「試験官のための試験」と同種でしょう。
7.要点(3):すべてはパターン分析で決まる
- 試験官のプロは不在ですから、試験問題作成も面接官(試験官)もプロ不在です。しがたって、主催者側は、試験問題や論文課題の作成もプロではない方々へ業務依頼します。
- 依頼された側は、グループを組んで試験問題や質問内容、そして、模範解答や判定基準などを話し合います。そこにはリーダーがいて、とっぴ押しもない問題や質問が出ないよう神経を尖らせています。
- とっぴ押しもない問題や質問を出すと、その後に厳しいクレームや反省文を依頼者へ提出することになります。したがって、試験問題も質問内容も、過去問から持ってきます。なぜ過去問から持ってくるかと言えば、試験問題も質問内容よりも大変なのが、模範解答や判定基準の統一だからです。
- したがって、試験問題も質問内容もすべて「パターン化」されてしまうのです。そこで、戦略の一つが、・・・
パターン分析 ⇒パターンの暗記⇒パターン修行(練習)と言えます。
次に、図表-1の次の要点に入ります。 - 事例としていくつかの試験問題に「パターン」と赤文字が記されています。試験問題も質問内容も、このパターン学習を重点学習することが最短であり高効率です。この要領を掴むと、あの東京大学の試験も、医師の国家試験も、超難関の司法試験も一発合格が可能です。
- このパターン学習で有名なのが航空機会社のCAさんの英会話力です。もちろん、英会話堪能なCAさんも多く存在していると聞いていますが、CAさんの英会話は飛行機の中で発生するパターン英会話で十分なのです。
8.独学ではなくプロからの指導を受ける
- ① 書籍だけ読んで合格
② 独学で合格
③ 無料や格安セミナーで合格
④ たった一回の合格者からの指導で合格 - 冒頭の「とにかく合格したい!」という人なら、他人からとやかくは言われたくはないでしょう。しかし、その後、合格した資格の価値は前述①から④のそれぞれの総額しか価値はありません。
たとえば、書籍を買い漁って、過去問を暗記して合格したところで、その企業や学校や資格の価値はたった1万円です。貴方の近くに見習うべき「反面教師」がいっぱいいることでしょう。
その共通点は、役職もなく、出世していないことが挙げられます。私の偏見も含んでいますが。 - その対策の一つには、プロから指導を受けることです。プロの指導者は受験合格を指導しますが、その後のあるべき姿も指導してくれます。たとえば、一級建築士の資格専門校にそれを見ることができます。
- それと同時に、貴方の近くに目標となる先輩を探しましょう。これをモデリングといいます。反面教師とは真逆で、出世もしていて立派な役職についていることでしょう。
9.最悪の障害は酒と情報過多
- 無料セミナーの回避は何度も伝えているので、もう、十分に理解されたと思います。次に避けたい障害は、・・・
① 酒
② 情報過多
③ 未経験者の指導
です。 - 「歳をとったせいか、最近は暗記力が低下したなぁ」などと弱音を吐く人がいます。ある脳科学者曰く、その症状の原因の一つに、勉強しながら酒を飲んでしまう場合があるとのことです。男性に多いのではないでしょうか?
- また、たった1回の合格で、次なる受験者の指導者が散見されます。合格体験談なら、大いに賛成ですが、指導者となると、それぞれが競うようにバラバラの主張と指導内容です。
それを受験者が取り入れてしまう場合があります。最大の障害は「情報過多」です。 - 「そんなこと当たり前」という立派な受験者がいますが、試験直前になると必ず発信される情報があります。
「こんな質問が出ました!」と。
多くの受験者は、試験直前は精神が不安定になるので、「そんなの当たり前」とは言いがたいのです。
以上、少しでも参考になれば幸いです。
國井技術士設計事務所 國井 良昌
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おつかれ様でした。また、お会いしましょう!