2.守備と攻撃に使える3D-FMEAという選択
- 上記タイトルの「3D-FMEA」ですが、最近は、「シンプルFMEA」と呼ばれています。
- 何度か解説してきました。それは、トラブル未然防止の開発ツールは、世界にたった一つしか存在していません。それがFMEAです。
しかし大変困ったことに、日本だけにFMEAの「方言」が数多く存在し、また、それらが複雑化して開発現場の若手技術者を苦しめているのです。 - さらに、苦しめているだけでは物足らず、毎年、社告・リコールを増加の一途を辿らせています。そのような複雑で逆効果の方言FMEAを、日本企業は廃棄することなどもってのほかで、一向に改善する意向も感じ取れません。
何故でしょうか?
それは、現在も封建社会が継続しており、お上には何も文句は言えないのです。それが、自動車企業系の、あの「ガラパゴスFMEA」です。辛口の某ISO審査員が、「FMEAもどき」と呼んでいます。つまり、FMEAではないと主張しています。
【王様は裸!と言える勇気を!】 - トラブル未然防止という守備の行為は、重要な設計プロセスです。皮肉を言うつもりは毛頭もありませんが、守備だけでは勝てません。
自動車企業系のFMEAをお気に入りならば仕方がありませんが、守備は〇〇ツール、攻撃は△△ツールと使い分けていたら、いつまでたっても勝つことはできません。
いや、それを語る前に、日本企業は、攻撃のツールを有していません。
そこで、当事務所のクライアント企業には、図表17-1に示すトラブル未然防止の守備はもちろん、Qに特化した競合機分析のツールとしてもそのパワーを発揮する「3D-FMEA」を推奨しています。最近は、「シンプルFMEA」と呼ばれています。
【図表17-1:3D-FMEA(最近はシンプルFMEAと呼ばれている)】