復習のご案内:ピラミッドステップの 第2章(匠のワザ-1)
- p10:本日は絶対にトラブルを起こさない匠のワザ(1)から(6)を伝授しました。お手元には、皆さん自身で作成した下図に示すA5のクリアホルダがあると、講師としてはとてもうれしく思います。
- この6個の匠のワザを習得し、練習し、修行を積めば一気に設計職人になれますよ。
- p11:匠のワザ(1):トラブル三兄弟
匠のワザ(1)から(6)を「匠のワザ集」と呼んでいます。最も重要な項目というのは、一番初めに登場するものです。それが「匠のワザ(1)」であり、別名、「トラブル三兄弟」です。
三兄弟ですから、図表1-1-1の順に「新規技術」「トレードオフ」「××変更」が存在しています。トラブル件数を統計処理すると、トラブルの98%をこれらの三兄弟で三等分で占めています。
これは件数の分析であって、損失額で分析すると「××変更」が半分以上である51.1%を占めます。つまり、三兄弟の中で最も重要なアイテムが「××変更」と言えます。 - p12からp23:三兄弟のトップバッターは「新規技術」です。当事務所は近隣の工業高校も指導していますが、高校生の彼らも容易に理解してくれるのが「新規技術」です。
「新しいものには直ぐには手を出すな!」という格言でもあります。様子見が必要です。
また、新規技術の導入の当事者ならば、誰もが納得する確認行為が必要となります。もっと身近な例でいえば、設計審査で承認を得られるためのトライアルやロジックを固める必要があります。設計審査員の身になって考えてください。 - p24からp38:三兄弟の二人目は「トレードオフ」です。
設計コンサルタントがメイン業務の当事務所の場合、お客様をヒヤリングすると、最も多い「トレードオフ」の事例は、Q(品質)とC(コスト)のトレードオフに関する見誤りがとても多いことに気が付きます。 - p39からp41:「事例:命を吹き込む設計で社告・リコールが救えた」・・・本日の「設計職人のワザ」の裏の代表格と言えます。
何の思慮もなく、共通部品や標準部品だからという認識でこれらの部品を組み込むと、それが原因で社告・リコールを発生させている場合が多々あります。
日本の自動車企業へ大きな声で叫びたい気持ちでいっぱいです。迷惑かな?
「命」とは、設計書に記載された「設計思想とその優先順位」のことです。この「設計思想とその優先順位」の思慮無しに、トラブルが発生しないはずはありません。
因みに、冒頭のチコちゃんに掲載されいる「設計書」や「設計思想とその優先順位」を詳しく学びたい方は下記の書籍を入手するか、他社セミナーを受講するか、当事務所とのコンサルテーション契約をお勧めします。
レベル的には、下の下、「ついてきなぁ!機械設計の企画書と設計書と構想設計」がやさしく書かれています。
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当事務所の書籍は、全国の市立図書館や県立図書館の蔵書されています。いきなり購入せず、納税者なら公立図書館を利用しましょう! - p47からp50:最後の兄弟は「××変更」です。
当事務所は、各種の企業をクライアントとする設計コンサルタントで生計を立てています。その多くのお客様のところで大変困ったお客様(技術者)が存在します。
それは、「変化点」という単語を使う技術者です。
「どこで覚えたの?」と聞ければ、大きなセミナー企業にて自動車系企業のOB講師からであったとのことです。
私は眼を釣り上げて怒りはしませんが、当事務所とコンサルテーション契約した場合には、「変化点」という単語は止めにして、「××変更」、どうしても「点」を使いたいのであれば、「変更点」にしてくださいとお願いしています。
「変化点」とは、主にモード系の方々が使う単語です。ファッション系と言っても同義です。この変化点を探求しているのが日本の自動車業界とその関連部品企業です。
したがって、毎年、リコールが減少するどころか。増加の一途をたどっています。しかも、リコールの内容が辛辣な内容となってきています。それでも、「変化点」を使いたいのですか? - p58、p59:この事例は設計ではありません。エンジニアではなく「カンジニア」です。設計者ではなく造形者の事例です。
- p60:セミナーで「絵辞書」を作りましょうと言ってもほとんど作成してくれません。しかし、コンサルテーション契約すると必ず作成してくれます。なぜなら、当事務所が強制的に作成依頼するからです(笑)。
セミナーとコンサルテーションの相違を説明していると、当事務所としても悲しくなります。当事務所としても、反省して改善策を練っているところです(笑笑)。 - p67:匠のワザ(1)のトラブル三兄弟ですが、この内容が理解できた次のステップは、あなたのトラブル経験をこの三つに分類して、一件一葉でその事例を挙げてみましょう。
どうやるかと言えば、トラブル三兄弟エクセル版をダウンロードして、過去のトラブル事例集を作りましょう。一般企業で言われている「過去トラブルリスト」や「過去トラリスト」に相当します。技術者としての経験が少ないのであれば、私生活でのトラブルでもOKです。
なお、ダウンロードサイトは、p66に記載されています。別セミナーのFMEAでも解説してますが、FMEAとは、この過去トラブルリストがないと作成できません。それほど重要な過去トラブルリストは、トラブル三兄弟エクセル版での作成をお勧めします。