復習のご案内: ピラミッドの第3章:組立の代表格:溶接も加工知識と設計見積り
- p87:図表3-1-1は、とても重要な事象を語っています。それは、・・・「最近の若手技術者は、加工現場を知らない」。ここで言う「加工現場」とは図表3-1-1に示す「第1次工程」です。
そこで、図中の「第1次工程」の板金加工や樹脂加工のセミナーや専門書が存在します。
しかし、図中の「第2次加工」となると、前述のセミナーや専門書が存在しません。これでは、低工賃を求めての海外生産どころか、国内生産も隙間だらけです。 - p88からp89:溶接知識は組立知識の基礎です。さらりと書いていますが、スキップしないでくださいね。キチンと修行を重ねてください。
「設計品質に関する修行ステップ」の上記書籍は、復習ブログの「E04」「E02」「E05」に相当します。ちょっと覗いてみてください。
「即戦力に関する修行ステップ」の上記書籍は、復習ブログの「E06」「E01」「E03-1」「E03-2」に相当します。ちょっと覗いてみてください。 - p102とC13:図表3-2-7を復習してください。また、講師は図表3-2-7のスポット溶接をねじ締結に代えた場合の左右強度を解説しました。
一方、ねじ締結は、溶接の場合と左右が逆転します。これが、当事務所が熱血教育している「設計職人」の知識であり、ワザのひとつです。 - p105からp106:次ページから設計見積りの解説に入りますが、溶接困難や溶接不可の設計や図面を見積るほど、ナンセンスな行為はありません。
図表3-3-1と図表3-3-2の絵辞書に従って設計してください。絵を眺めているだけなら、何の効果も得られません。実践あるのみです。 - p107:スポット溶接に関する設計見積りの公式、つまり、実務式を理解しましょう。
・スポット溶接の設計見積り
=段取り工数費+スポット工数費・・・公式3-4-1
・公式3-4-2と公式3-4-3は、敢えて、ここには掲載しません。書籍を見てください。 - p108からp112:図表3-4-2の課題を復習してください。何度も解説しますが、溶接の設計見積りは、全ての組立部品に関する見積りの基本です。
上図の部品単価を除くスポット溶接の設計見積りは84円です。(p112を参照)仮に、・・・
・中国生産ならば、84×4/40=8.4円
・韓国で、84×20/40=42円
・ベトナムなら、84×1.5/40=3.2円
となります。図表2-2-4を応用して概算してみました。 - p117:スポット溶接同様に、アーク溶接に関する設計見積りの公式、つまり、実務式を理解しましょう。
・アーク溶接の設計見積り
=段取り工数費+アーク工数費・・・公式3-6-1
・公式3-6-2と公式3-4-3は、敢えて、ここには掲載しません。書籍を見てください。 - p118からp122:練習問題の図表3-6-2です。納得できるまで何度も復習してください。
- p123:溶接・・・機械系技術者の基本的な加工法なのに、日本では学校でも企業でもセミナーでも教えない下記の課題。 実は下図の場合、アーク溶接の方が安いのです。
隣国巨大企業を始め世界の設計審査では、「高い、安い」ではなくウォン、人民元、ドル、円で答えなくてなりません。 これを「設計見積り」と言います。 - p124:図表3-7-2はさらりとスキップしがちですが、とても、貴重なデータです。
なぜなら、多くの機械系技術者が、アーク溶接よりもスポット溶接の方がコスト的に安いと思い込んでいるからです。
あくまでも図表3-7-1の場合ですが、ロット数に寄らず、スポット溶接よりもアーク溶接の方がコスト的に安いのです。
しかし、ここで重要なことは、「高い、安い」の概念ではなく、「円」で答える必要があります。ここが日本人技術者の弱点です。