2.日本製品は「Q」一本の隙だらけ
- 製品(商品)を潰すための4科目が存在します。それは、技術者の四科目QCDPa、さらに、技術者の主要三科目はQCDです。
因みに、Q(Quality、品質)、C(Cost、コスト)、D(Delivery、期日)、Pa(Patent、特許)のことです。
当事務所のクライアント企業で、年に何度か「低コスト化会議」が開催されます。そこではまるでうなされたように、以下の文言が繰り返し発せられます。
① QとCの最適化を狙おう!
② QとCのバランスがとれた設計を目指そう!
③ QとCの両立を達成しよう!
です。正直いって、筆者もうんざりしています。 - 隣国の巨大企業をクライアントに有する当事務所の調査では、その企業に勤務する技術者の業務評価は、QCDPaであり、Q>C>D|Paの重し付けが成されています。DとPaの間にある「|」は、Qの前でもなく、Cの前でもなく、Dの前でもない、別枠で重要という意味です。
- 繰り返しますが、これは業務評価上の重し付けです。一方、製品開発の場合は、QとCが一項目となります。日本でも若者にはなじみのある「コストパフォーマンス」、または、「コスパ」、略して大文字の「CP」です。
- したがって、従来の技術者の四科目は、技術者の新三科目となります。つまり、CP/D/Paであり、その重し付けは、CP>D|Paとなります。
一方、従来の技術者の主要三科目ではなく、技術者の新主要二科目となります。つまり、CP/Dであり、その重し付けは、CP>Dとなります。 - 「QとCの最適化」や「QとCのバランスがとれた設計」や「QとCの両立」は、昭和初期の技術者用語。今や、隣国の巨大企業をはじめ、海外企業では死語です。
- 繰り返しになりますが、・・・
日本製品は、Qの次に重要な「C」や「D」にミサイルをぶち込むと容易に潰れます。
しぶとい場合は、「Q」と「C」を1本に束ねた「CP」というミサイルをぶち込めば、二度と這い上がれなくなります。