5.トータルコストデザインにはツールが必要でそれがミサイル(武器)となる
- トータルコストデザインの「90%ライン」を目指すためには、根性や気合いではなく、開発ツールが必要ですが、図表15-5には、「5+2個」、つまり、合計7個存在する低コスト化の開発ツールを紹介しています。
【図表15-5】7つある低コスト化ツール
出典:書籍「ついてきなぁ!品質とコストを両立させる『超低コスト化設計法』」
【↑画像クリックでアマゾンへ移動】 - ここで、お聞きしたいことがあります。それは、図中の「5+2」個の合計7個のうち、あなたはどの道具を使えますか?または、あなたの企業はどの道具を使いこなしていますか?ちょっと眺めてください。
実は、当事務所の調査によれば、日本企業において、7個の道具を一つも使えない技術者や企業が大多数なのです。
道具がない、つまり、戦う武器がない。つまり、容易に潰せるわけです。
ますます、「Cを攻め込むと容易に潰れる日本製品?」を今回のテーマにした理由が理解できます。 - 前述、日本企業において、7個の道具を一つも使えない技術者や企業が大多数なのです。まさしく、ガラパゴス大国日本企業!
これで、グローバルで戦おうとしているのでしょうか?道具なき素手で戦うのですか?道具がないということは、どういうことなのでしょうか?日常生活から考えてみましょう。
今ここに、牛のA4~A5ランクの黒毛和牛の生肉があります。道具を持たない古代人は、それを手で引きちぎり、歯で食いちぎって仲間と分け合い食していました。一体、どこがおいしいのでしょか?おいしい、まずいではなく、命を繋げるための「食」だったのです。 - それ以降、人類は火を起こす道具、網という道具、皿、ナイフとフォークという道具を使いこなして食しています。
低コスト化活動において、道具無き技術者や企業は、前者であり野蛮人の類です。その低コスト化活動の結論は、ベンダー虐めやベンダーへの不当な取引への圧力でした。 - 具体的な潰し方、その事例は、次回のコラム(D16.日本製品の具体的潰し方(コスト編))で解説します。ご期待ください。
- 参考文献
当事務所の書籍のすべては、全国の公立図書館に蔵書されています。納税者の皆さん、専門書は公立図書館で閲覧しましょう。一部ならコピーも許可されています。
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おつかれ様でした。また、お会いしましょう!