「節税、節税!」の掛け声は、脱税へと誘導します。
また、「品質、品質!」の掛け声は不正へと導きます。
「安かろう!悪かろう!」と世界中から揶揄された日本製品は、Q(品質)ばかりに気を取られ、隣国からC(コスト)を攻撃されると立ちどころに潰れます。

本コラムは、そのリベンジを誘導します。

【お願い】
「日本製品の具体的潰し方」などと言う過激な表現になっていますが、そのままを理解するのでなく、真逆の「潰されないための手段」として理解してください。



1.C(コスト)を刈り取れば設計が楽しくなる

  1. 前回コラム(D15.Cを攻め込むと容易に潰れる日本製品?)の最後に、「具体的な潰し方、その事例は、次回のコラムで解説します。ご期待ください。」と記載しました。
    今回のコラムは、それを解説します。


  2. 以下、読者からの応答です。
    F31: AKB48の世界選抜総選挙から学ぶ設計の楽しさ」の先生のコラム、楽しかったです。競争に次ぐ競争のAKBの彼女たちから比べ、私達、日本人設計者の緊迫感の無さやプロ意識の欠如を反省し、恥ずかしく思いました。

    そこで、質問があります。
    前述のコラムの中で、「C(コスト)を刈り取れば設計が楽しくなる」というサブタイトルがありました。確かに言葉では理解できるのですが、なに(What)をどうすれば(How)よいのかを教えてください。



  3. 回答します。
    C(コスト)を刈り取る、つまり、低コスト化活動のことですね。低コスト化活動は、・・・
    「気合いと根性、感性と下請け虐めのこれで十分だよ。とくに、最後の下請け業者を絞りまくればそれでお仕舞い」というのが、現在も続いています。これは、昭和初期の技術者であり、同、調達者です。

    それでは、今回は科学的な手法を元に、コストを刈り取り攻撃的設計戦略に打って出ましょう。


  4. 企業を構築する各組織や各部門のほとんどが、「守備」の部門です。たとえば、人事、総務、経理、調達、製造、検査、品管、保全、物流、営業、研究などです。


  5. しかし、本コラムの対象である設計部はいかがでしょうか?
    設計戦略という単語は常に聞かれます。企業内で攻撃ができるのは、設計部だけです。F29:零戦に学ぶ攻撃的設計戦略」が正にピタリのコラムだと自負しています。