5.真の設計審査とは

  1. それでは、ここで設計審査を定義してみましょう。ただし、前述の99.6%の企業のための設計審査、その定義です。


  2. 設計審査とは、図表20-4に示すように、審査対象物(What)は、「設計書」であり、設計プロセスのチェック項目(How)は、当事務所が推進している「技術者の四科目」である「Q(Quality、品質)、C(Cost、コスト)、D(Delivery、期日)、Pa(Patent、特許)」です。




    【図表20-4】設計審査の対象物とそのチェック項目(審査項目)


  3. ここでもう一度、図表20-2の「フールプルーフ設計思想の絵辞書」に戻ります。
    その左側の欄の「定義」に注目してください。
    ここで、さらに、Howを深掘りすると、・・・

    フールプルーフ設計思想は、「目を閉じても安全性や確実性を提供できることが検証された設計思想である」と記述しています。


  4. このセンテンスの「目を閉じても安全性や確実性を提供できる」・・・この部分を方針と言います。設計工学の正式用語としては「設計方針」と言います。


  5. 次に「~が検証された」という部分が、設計工学で言う「設計検証」、つまり、前述の設計方針で、QCDPaを満たすことができる証拠や証明のことです。

    「方針:OK、かつ、検証:OK」ではじめて「承認」と定義できます。仮に、片方がまたは、ともに「NG」を却下と定義します。

    「保留」や「条件付き承認」なんて判断している企業は、世界中で日本のガラパゴス企業だけです。


  6. 「10年先輩を追い抜くワザ」、つまり、匠のワザ(3)、別称「トラブル完全対策法」が、今回で終了できるはずがありません、
    次回は、「セーフライフ設計思想」と続きます。ご期待ください。


おつかれ様でした。また、お会いしましょう!