復習のご案内:実務講座(書籍版)の 第2章(品質戦略)
- p59:当事務所のコンサルテーション・メニューの一つに「技術者の四科目:QCDPa」を提唱しています。
Q(Quality、品質)、C(Cost、コスト)、D(Delivery、期日)、Pa(Patent、特許)の四科目です。
また、Paにあまり関係のない部署、たとえば品管や調達部門も存在しますので、そのときは、「技術者の主要三科目:QCD」を提唱しています。このとき、前者には、Q>C>D|Paの重し付けが存在します。「|」の記号はQの位置でもない。Cの位置でもない、とにかく重要という意味の「|」です。
さて、本題に入ります。技術先駆者たる者、あれもこれもマネジメントするのはではなく、まず「Q(品質)」のマネジメントは必須です。
そうすると自然と、CやDが後に付いてきます。しかし、いくら「C」や「D」を優先しても決して「Q」は後から付いてくることは、決してありません。 - p62:当事務所は一般的な設計者は育成していません。設計職人を育成しています。そこで、設計マネジメントを日々実施するためには、気合いや根性ではなく、職人であるがゆえの道具を使用します。
それが当事務所のオリジナルである「6W2Hシート」です。 - p65からp65:身近に存在する百円ショップで販売されている「灯油ポンプ」を事例に、この灯油ポンプを「6W2Hシート」で表現してみました。
一方、本セミナーの章ごとに「6W2Hシート」でその要点をまとめてもらっています。
さらに、当事務所のクライアントは、下図に示す「6W2H週報フォーマット」を強制導入しています。もし、興味がかれば、冒頭のURLからダウンロードできます。
この「6W2H週報フォーマット」は、設計マネジメントに必須のツールであると確信します。 - p67、p68:技術先駆者の設計マネジメント力を最も発揮できる場所は、勝ち組の「フロントローディング開発」の形態のときです。
ということは、負け組の「バックローディング開発」ではその力量は発揮できません。
その場合、技術先駆者は貴社の開発形態をバックローディング開発からフロントローディング開発へ変えるための「設計改革」を仕掛けることが必須です。技術先駆者ならできるはずです。また、よろしければ、当事務所とともにチャレンジしましょう。 - p69:当事務所にフロントローディング開発への移行をお願いされる場合が少なくありません。ところが、大変難しい設計改革の一つです。
しかし、最も手っ取り場合方法があります。フロントローディング開発の「どうやるかのHowよりも、何をやるかのWhat」を優先指導します。
短期間ではできませんが、クライアントでは容易に納得してくれます。そのフロントローディング開発の「What」とは、・・・
① 設計審査の実行
② FMEA審査の実行
③ 低コスト化活動
④ フロントローディング特許(特許出願)
の四つです。 - p76:貴社商品に競合機がない場合は、市場調査の後に企画へ移行しますが、競合機が存在する場合は、「競合機分析」は必至の開発プロセスです。なぜなら、ライバルの徹底した分析なしに対戦を挑むのは無謀です。また、スポーツ対戦の世界でライバルの分析をしないアスリートは存在しません。
なお、この「競合機分析」は、「E16-2.復習:攻めの設計戦略【競合機分析編】」を受講、もしくは当事務所とコンサルテーション契約をお勧めします。
競合機分析後の攻めの設計戦略こそ、技術先駆者たる代表的な役割ではないでしょうか?
【↑画像クリックでアマゾンへ移動】 - p76からp87:新人設計者にはできません。技術先駆者であるからこそ、期待されている設計マネジメントが企画書(戦略企画書)の作成です。
大企業では企画部が存在しますが、企画とは本来、設計者の仕事です。文章記述が多い企画書を、設計者のためにブレイクダウンして、数字が多く記載されているのが仕様書(または、設計仕様書、設計課題)です。 - p89、p90:競合機分析後の企画書(戦略企画書)で、競合機に戦いを挑む戦略は、「同思想戦略」と「トレードオフ戦略」しかありません。
競合機分析や攻めの設計という厳つい単語を並べた割には、とても単純ですね。
しかし、むずかしいことは、・・・現在、量産で流れている商品は、少なくとも市場で受け入れられているわけです。そこにいくら「同思想戦略」と言っても、まして、未知の「トレードオフ戦略」が市場で受け入れられるか否かが全くの未知です。
そこでむやみやたらに戦いを挑むのではなく、予算をかけての市場調査が重要な役割を果たすことになります。場合によっては、やむを得ず市場参入をあきらめる場合も多々あります。 - p89、p90:設計職人にとって、このページの設計プロセスはとても楽しい時間です。
言い方を変えれば、技術先駆者として最も力量を発揮できる場であることに気が付いてください。