復習のご案内: ピラミッドの第3章:設計書作成の重要性

  1. p93:重複しますが、「仕込み8割、実働2割」とは、どのような仕事でも基本形です。設計業務に関して言えば、前述の主たる設計プロセスの「8割」が設計書の作成です。



    【図表3-1-1】


  2. p95:講師が若き設計者のときは、エクセルもワードも、もちろん、ノートパソコンもない時代でした。そのような時代における設計書とは、図表3-1-2のような分厚い冊子タイプのような、ブックタイプが設計書でした。



    【図表3-1-2】



    かつては、この設計書を内容審査のために関連部門へと回覧していました。関連部門とは製造部、調達部、品管部、保全部などがメイン部署となります。回覧が終了すると、朱書訂正で真っ赤になった設計書が設計部へと戻ってきます。
    その間、質問の電話は2、3件しかありません。なんと古臭くて時間がかかることでしょうか。昔のことですから、これが当たり前のやり方でした。


  3. p97:当事務所では、冊子タイプの設計書は、時代遅れと当事務所では判断しました。そこでノートPCとエクセルと液晶プロジェクターを使用して、関連部門を集めては一気に設計審査を実行してしまおうというのが「全員設計審査」です。そのエクセル版がDQD(簡易設計書)の出現です。






  4. p105:DQD(簡易設計書)に関しては、再度、第4章と第5章で解説します。
    一方、このページの図表3-2-2は、DQDを理解するための前段階行為です。実は、10年、20年、30年と設計書もなく手抜きの設計フローを実施してきた企業に、設計書を作成し、設計書を審査する正統派の設計フローの設計改革を施すためには、4年の年月がかかります。4年なら次のオリンピックまでの努力と我慢なのにそれがなかなかできない日本企業のです。

    そこで、いきなり設計書ありきの異文化に触れるよりも、容易に慣れ親しめる当事務所のオリジナルである「6W2H週報フォーマット」を導入します。
    少なくとも、5W1Hなら、小学4年と中学1年の義務教育で学習しているはずです。


  5. p106からp109:それでは図表3-1-1に示す設計の冒頭に位置する・・・
    ① 使用目的の明確化
    ② 設計思想とその優先順位
    を復習します。



    【図表3-1-1】



    まず、「使用目的の明確化」とは、そのままを説明するよりも、「使用目的の明確化」を怠った事例を理解する方が、より一層理解が深まるかと思います。p108を読んで復習してください。


  6. p110からp115:「使用目的の明確化」同様に、そのままを説明するよりも、「設計思想とその優先順位」を怠った事例を理解する方が、より一層理解が深まると思います。
    p112を読んで復習してください。


  7. p無し:前述した「6W2H週報フォーマット」に「使用目的の明確化」と「設計思想とその優先順位」が縦に盛り込んであることに注目してください。

    「6W2H週報フォーマット」における「Why」「Who」「Whom」「Where」「What」「How」の6項目が「使用目的の明確化」に相当し、「What」「How」「How much」「When」の4項目が「設計思想とその優先順位」に相当します。

    「6+2=8項目」ありますが、前記で二つ重なった項目、つまり、「What」「How」が最重要項目です。