若手技術者との懇親会やTwitterなどでよく出てくるのが「転職したい」や「独立したい」などの文言です。そのきっかけは、低賃金や仕事への遣り甲斐不足、マンネリ化が主な原因です。
今回は、設計者の品格と題して、設計者の取り巻く環境をまとめました。

ただし、あくまでも当事務所の見解とし、皆様の職場や会合で話し合ってみてください。

1.雇用三原則と設計三原則

  1. 雇用三原則とは・・・
    雇用には雇い主と従業員が存在します。雇用者は以下に示す「雇用三原則」を常に、しかも、同時に考慮しなくては、貴重な従業員の職場定着はあり得ません。
    また、従業員の立場でも以下に示す「雇用三原則」を同時に満たせるよう努力しなくてはなりません。


    【図表1】雇用三原則 出典:國井技術士設計事務所(パクリ禁止)
  2. さて、その「雇用三原則」とは、図表1を見てみましょう。右上の部分です。
    ① 好きであること(その仕事が好きである)
    ② ルールが存在すること
    (雇い主と従業員、従業員同士、社会生活でのルールなどが確立していること。)
    ③ 経済的安定性(≒Pay for Performance)
    (仕事の成果に対して金銭、もしくはそれに相当するものが得られること。)


    繰り返しますが、この3つが同時に備わっていなければ満足した職場にはならないのです。
  3. この両者における「雇用原則」の「同時」が破壊されたとき、雇用側のブラック化が始まります。たとえば、「好き」の部分で、ワザと嫌な仕事を従業員へ強要したり、「ルール」の部分でサービス残業や各種のハラスメントが発生します。
    最後の「Pay for Performance」では、むやみな減給を強いられる場合があります。総じて、雇用側に問題がある傾向が少なくありません。

  4. さて、この「雇用三原則」が設計にも存在しています。それが「設計三原則」です。再び、図表1を見てください。同じく、右上の部分です。(左下ではありません)

    ① 設計が好きであること。
    (出図して部品が完成することを楽しみとして待てること。)
    ② 加工側とのルールを守ること。(お客様とのルールを守る)詳細後述。
    ③ この仕事に対して金銭的に見返りがあること。感謝の意が得られること。
    (Pay for Performance)
  5. 一方、「設計三原則」の「同時」が破壊されたときも、前述と同じ現象が生じます。たとえば、とくに好きでもないのに設計職に就いていたり、加工側とのルールの存在すら知らない能天気な設計者が存在しています。
    とくに、Twitter上で見られる現象が「Pay for Performance」への不満です。「雇用三原則」の場合は、雇用側に問題があると記載しましたが、「設計三原則」の場合は設計者側に問題がある場合が少なくありません。なぜなら・・・

  6. あなたの職業が設計者の場合、「設計三原則」を見直してみませんか?「設計三原則」の①②は適正の問題です。将来のあなたの仕事が「設計職」のままで満足が得られるか否か、考えてみましょう
  7. さらに大きな問題が「設計三原則」の③、つまり、「Pay for Performance」です。真剣に「Performance」を果たしているのでしょうか?世界でも通用する「Performance」を雇用側へアウトプットしているのでしょうか?
  8. 当事務所の分析によれば、・・・
    図表2に示すDQD(簡易設計書)も書けない、CAEもできない、FMEAもできない、特許も出さない、検図もできない、設計審査もできない、部下の育成もできない、ノルマもない、単なるビッグマウスやクレーマーの設計者を何人も見てきました。

    「Performance」がない設計者もどきに、③を主張する権利はないと思います
    反論もあるかと思いますが、皆さんの職場で話し合ってみてください。ヒントは貴社の営業部(営業マン)との比較です


    【図表2】EVのDQD(簡易設計書) 出典:國井技術士設計事務所
  9. DQD(簡易設計書)って何?と言う方は、下記の書籍を入手してください。

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