FMEAとは、トラブル未然防止に使われる世界で「たった一つ」の開発ツールです。
しかし、大変困ったことに、日本だけにその「方言」が数多く存在しています。さらに困ったことが日本の自動車企業が複雑怪奇な「FMEAもどき」を採用し、その結果、毎月リコールを発生させています。
その改善策は・・・
1.役立たずのFMEAとDR(デザインレビュー)
- 初めまして、國井先生。私は自動車関連の機械系設計者で、入社12年目となります。当社では数年前に某コンサルタント企業と契約して、FMEAからデザインレビューやらを指導していただきましたが、どれもこれも複雑過ぎて今では完璧に形骸化しています。(泣)
- したがって、設計ミスによるトラブルは減少どころか増加しています。そこで先生に質問です。どうやったら、トラブルが減少するのでしょうか?是非、ご来社をお待ちしております。
- FMEAやデザインレビューに工数をかけていても、一向にトラブルが減らない。これは多くの企業の悩みの種です。改善するには年月がかかりますが、言葉で説明する分には容易です。以下の通りです。
① 複雑で重たいFMEAを一度、リセットする。(放棄する)
② 複雑で重たいデザインレビューを一度、リセットする。(放棄する)
③ 複雑で重たい各種ツール(QFDなど)を一度、リセットする。(放棄する)
④ リセットしたFMEAやデザインレビューをカンタンで、かつ、シンプルなツールに置き換えてみる。(選択し直す)
⑤ 再選択したFMEAやデザインレビューの開催に「楽しさ」や「楽しみ」を見出す
⑥ 再選択したFMEAやデザインレビューの開催を「教育の場」と化す。
⑦ 匠のワザ(1)から(6)を学ぶ。
⑧ とくに、匠のワザ(3)を学び、修行を重ねる。 - 前述の①から⑥までは、本コラムの「F22.氾濫する設計ツールはオールリセット!」を再読してください。
- もしくは、書籍「ライバルを打ち負かす設計指南書『攻めの設計戦略』」(日経BP社刊)の項目8に記載される「間違いだらけの開発ステップ」、項目9の「氾濫する設計ツールはオールリセット」、項目10の「カビが生えた設計手法はオールリセット」を熟読してください。
当事務所の書籍は、全国の公立図書館に蔵書されています。最近は、パクリ本が多いので、いきなり新刊書籍を購入ぜず、図書館で借りましょう。
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そして今回は、前述の「⑧ 匠のワザ(3)」を解説します。