復習のご案内:第2章:板金部品:設計サバイバル術の応用
- p64:再び板金部品のサバイバル術ですが、前回はその基本編、ここでは応用編を復習します。図表2-1-1を見てください。下図です。
前章では、サバイバル術の「大道具」を復習してきましたが、本章における「応用」とは図中の「小道具」のことです。
図中赤枠の下方に、「設計センスを身に付ける」と記述されていますが、ちょっと抽象的な表現ですね。「設計センス」とは、設計職人が使用する様々な設計ワザです。
この後、復習しましょう。 - p65からp67:「イカの頭を切れ!」、これはまさしく、設計職人が使用する様々な設計ワザの一例です。
- p無し:そして、書籍にはない「断面急変探索」を応用したもう一つの案を伝授しました。それが下図です。
X方向とY方向の断面急変探索スキャンをやってみてください。L字型板金の隅が円弧でえぐられているので、急変箇所がありません。 - p68、p69: ボール紙や段ボールで「箱を作ってください」「設計してください」となると、所詮、紙ですから小学生や中学生の夏休みの宿題のようにできるかと思います。
しかし、それが板金となると、途端に躊躇してしまいます。世の中の職人とは修行を積みながらあるパターンを学んでいくものです。そのパターンの一つが図表2-3-2です。これが板金で箱を設計する場合の「型」なのです。「型」とは柔道や空手の「型」です。
W≧2t+Rなどの式は、教科書のp18、p19の絵辞書を参照してください。 - p70、p71:前述の応用が図表2-3-3のVTRヘッドシリンダーベースであり、図表2-3-4のホッチキスです。後者は身近かな例でいつもで観察できますね。
- p73、p78:図表2-3-2の変形、応用例です。
- p79:図表2-3-11の下方に寸法が記載されています。自慢話は極力避けますが、このように寸法を記載している専門書はこの書籍だけです。
- p80、p83:本当にすばらしい日本の板金技術です。
- p84からp94:ちょっとだけ複雑な板金箱です。それでも、図表2-4-2や図表2-4-8の組合せ技術で設計できてしまいます。そもそも、設計とは「組合せの技術」であり、発明や創造してはいけません。
- p95からp102:板金設計の事例として、机上に乗る商品は、下図のVTRヘッドシリンダベースだと思います。今なら、どうにかジャンクでもいいから入手しておくことをお勧めします。
- p103からp110:「嵌め殺し」と呼ぶ、物騒な名前のテクニックです。建築士ではマンションやホテルの窓ガラスなどによく使う技術です。
要するに開かない窓ガラスです。車の場合もバンやワンボックスカーの共に後部座席の窓に使われています。
機械設計の場合、ねじを使わず、ワンタッチやワンアクションで部品を装着できるワザを使用します。弱点は、その部品の複数回に渡る着脱ができないことです。 - p113からp118:ねじを多用して部品を締結することは誰でも設計できます。
しかし、いかにねじを使わずに部品同士を締結するかが設計ワザの一つです。このページの事例は是非、実践で採用してください。
とくに当事務所のお勧めは、図表2-8-2です。 - p無し:覚えていますか? いきなり板金設計のプロになれるコツは、・・・
① 切り起こしのテクと、
② 三角リブ
を使いこなすこと です。そして最後の仕上げは「断面急変探索」だけです。