パワーポイントの最適な文字タイプと文字サイズを選択

前述した項目1の④を対策します。
企業内で、または、技術者のあなたとして、文字のタイプを決定しましょう。図表6-1を見てください。当事務所のクライアント企業では圧倒的に右側、つまり、MSPゴシック体を採用しています。
どちらでなければダメということはありませんが、社内での混在はお勧めできません。また、各学会でのプレゼンも、右側が多いと聞いています。
【図表6-1】
因みに、当事務所は組合指示により、「BIZ UDPゴシック」を使用しています。これはある程度、目の不自由方にもやさしいとのことです。
字体など、企業内でバラバラ・・・これは最も避けたい現象です。

次は、文字の大きさを選択する図表6-2です。
【図表6-2】
当事務所のクライアント企業では、パワーポイントの各ページ左上の表題は「24ポイント」、中味の文字は「20ポイント」です。

続いて行間を選択する図表6-3です。同、行間は「1.5」、もしくは「1.2」です。
【図表6-3】

最後は、幅を選択する図表6-4へと続きます。 あなたはどれを選択しますか?当事務所のクライアント企業における幅は、Bです。しかし、幅が狭くなるほど情報量が不足しますので、Cを選択し左右に並べる場合も多く採用でされています。賢いですね。
【図表6-4】

以上の文字に関しての推奨を、図表6-5にまとめておきました。
【図表6-5】

繰り返しますが、「字体」はある程度、目の不自由方にもやさしいとのことで、当事務所は組合指示により、「BIZ UDPゴシック」を使用しています。受講者の皆様にもお勧めしますが、最も重要なことが企業内での統一です。

4.練習不足が主原因

次に、項目1の⑤を対策します。
プレゼン終了後、自他ともに「練習不足」と感じる場合があります。それでは、「十分に練習した!」とはどのような状態のことでしょうか?
前回の第5回の図表5-4で設計されたパワーポイント9枚が完成したとします。また、図表5-4には「起承転結」の文字が記載されています。このパワーポイントを暗記、練習する場合、・・・
① 起⇒承⇒転⇒結
② 承⇒転⇒結⇒起
③ 転⇒結⇒起⇒承
④ 結⇒起⇒承⇒転

①だけ練習して満足する人がいますが、実に甘い技術者です。これで「M1」を獲得できるお笑い芸人はいないといわれています。少なくとも、前記②や③や④などの変形フローのどれでも対応できることが「十分に練習した!」となります。

4.まとめ

項目2:技術者向けのプレゼン資料は図表が主役でその図表を説明する
項目3:パワーポイントの最適な文字タイプと文字サイズ
項目4:どこまでやれば十分に練習したと言えるのか?

どうしてこれらの手段で、声が上ずり、手が震える防止策となるのでしょうか?
技術者は暗記力が苦手な人が多いと思います。特に役者のようなセリフの暗記が苦手です。しかし、項目2では、万が一の緊張で頭の中が真っ白になっても、技術者が得意な図表の説明ですから、アドリブでプレゼンができると思います。
また項目3では、レーザーポインタを持つ手が震えた場合、そのポインタの使用を即刻、諦めましょう。そこで、「スクリーンの上から3行目をご覧ください」と聴衆を案内します。大きな文字で最適な行間や幅を選択していたからこそ、ポインタがなくても、口頭で指示できます。
項目4は、M1を獲得する強い意思のお笑い芸人を見習いましょう。

さあ、後は実践のみです!

おつかれ様でした。また、お会いしましょう!