【質問-10】
先日、当社では、係長、課長、部長の役職毎に昇格試験があります。受験資格のひとつが「TOEIC860点以上」であること。試験は、技術論文と技術プレゼンと面接があり、どの役職も合格するには茨(いばら)の道です。先日、試験官を務める上司に、「最近の論文はタイトルも中味も皆同じで事前に読んでみて飽きがくる」と皮肉られました。目立とう精神ではありませんが、やはり、突出した論文やプレゼン用のパワーポイントを作成したいと思います。そのコツがありましたら、教えてください。

  【回答-10】
書籍の映画もTV番組も、とっくに「タイトルで決める時代」になりましたね。上記、社内昇格試験の論文タイトルに関する質問ですが、研究論文や各社と競う企画書タイトルにも当て嵌まります。「タイトルなんて、どうでもいい!」とか、「オレは内容で勝負だぜぃ!」などと息巻いていたのは、昭和初期のビジネスマン達ですよ。
それでは、ここ一番で勝負!という時の、タイトルを作るコツを教えましょう

街に出ると、とても美しいルックスやスタイルで決めた女性のポスターが目につきます。この写真は、約500枚以上の中から数人の関係者が選出した一枚と言われています。また、コピーライターで有名な糸井重里(いとい しげさと)氏作のCM用キャッチコピーは、数百以上のアイデアから選択されると聞いています。
このように、プロフェショナルの方々が生みの苦しみを経ているのに、我々技術者の論文や技術企画書のタイトルが安易な抽出でよいのでしょうか?彼らの努力を超える必要はないと思いますが、「ここで勝負!」というときは、彼らの1/10ぐらいの努力があってもいいのではないでしょうか?

1.技術者なら簡易QFDにトライアル!

それでは、タイトル付けにあまりなれていない技術者は、どのようにしたら良いでしょうか? それは簡単です。素手で戦えない者は、武器(道具)を持てばよいのです。その道具とは、「簡易QFD」です
図表10-1は、筆者が推奨するQFDの簡易バージョンです。クライアント企業における「品質向上のポスタータイトル」を会議で決めるときに使用しました。筆者は設計職人ゆえに、複雑なQFDを使いこなす能力がないので、企業のコンサルテーションでも、この簡易QFDを推進しています。


【図表10-1】

図表10-1が見づらい場合や、筆者のように複雑なQFDが苦手な技術者は、以下に示すURLにアクセスして、簡易QFDのソフトをダウンロードしてください。
そして、「レッツ、トライ!(Let’s Try!)」

【URL】    http://a-design-office.com/somesoft.html
【ソフト名】  No.33
【パスワード】bp_nik_mbclk

または、下記の書籍p115からでも、ダウンロードできます。この書籍は、日本の総合電機企業3社における「技術者向け コミュニケ・プレゼン・スキルアップ講座」の指定図書になっています。技術者の昇格論文、各種資格の論文や面接対応に役立つと思います。全国の公立図書館に蔵書されていますので、活用してください


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簡易QFDなので直ぐに使えると思いますが、以降で少しだけ説明しましょう。