3.昔話:パチンコ屋に通学していた国費留学生

  • 昔、学生時代の筆者は、V国からの国費留学生と友人になりました。ファム君です。とても優秀な理系の学生で、母国語はもちろん、フランス語、英語、そして、日本語の四カ国語に堪能でした。だから、国費留学生だったのです。


  • 大学1年時の彼は、必ず教室の最前列で授業を受けていました。クラスメートは、「ファムの指定席」と呼んでいたくらいです。
    しかし、その席はだんだん後ろへと移動します。その内、教室で彼の姿は見えなくなりました。
    なんと、彼の毎日は、通学路途中にあるパチンコ屋通いだったのです。


  • このスタイルは、日本人学生から学んだと卒業式のときに言っていました。授業を受けなくても単位が取れる、卒業できる。日本の大学って最高!
    知らぬは親と国家ばかりなり。


  • 注意:前記は昔話であり、また、たった一人の留学生の事例です。


4.後部座席両端はやる気のない日本人技術者の特等席

  • 図表34-1は、本コラムのシリーズの「F07:やる気のない技術者は後方の座席を好」で使用した図表を基に改定しました。
    図中の2つの赤丸印(横長楕円は除く)、この席は、講師の間では参加席ではなく、傍観席とも呼ばれています。世界のドラマや映画では不良学生が好む席です。



    【図表34-1  やる気のない日本人技術者の特等席】


  • まず、誰よりも早く入室して、この特等席を占領します。次に、開講一番から居眠りに入ります。しかし、さすがの社会人ですから、その居眠りスタイルは、独特な日本人学生スタイルではなく、「世界標準」です。


  • 休憩時間になると、一気に目覚め、スマホを採りだして、ゲーム三昧。そして、講義開始とともに即、世界標準の居眠りです。

    丸一日がこの繰り返し。

    一方、午後になって、急に体調の悪くなる受講生や、同じく、午後になって急用が入る人も、なぜか、朝一番でこの特等席を誰よりも早く来て占領します。
    知らぬは上司ばかりなり。

    以上が、「F07:やる気のない技術者は後方の座席を好む」でした。


  • 注意:前記は、ごく一部の受講者です。多くの受講者は丸一日、真剣に受講していますので、ご安心ください。


  • 再び、図表34-1に戻って、項目3で解説した「居眠りが最高レベルの日本人学生」が好んで座る席は、青丸印の「C3、もしくはA3の端、または図表にはないC4、A4の端」です。アルファベットのC→Aの順に記載したのは、Cの方が好まれるからです。






  • また、なぜ「3」や「4」なのかというと、腕を前方に伸ばしで、本格的なノンレム睡眠に入るためには、前方に「人の壁」が欲しいのです。
    しかし、講師の立ち位置からは丸見え!それを知ってのノンレム睡眠だとしたら、相当な根性の持ち主、学生かもしれません。


  • さて、学生ではなく社会人の話に戻りましょう。繰り返しますが、図中の赤丸印(横長楕円は除く)は、「やる気のない日本人技術者の特等席」です。

    隣国の巨大企業の技術者は、プロの野球選手や、同、サッカーの選手同様に「業務指名制」ですから、そこに座ると業務指名されないとまで言われています。指名側の立場になれば、容易に理解できる現象です。


  • そして、本題に入ります。
    海外からの優秀な学生や技術者を積極的に受け入れるようになった日本企業ですが、その優秀さは、入社直前直後の話。
    なんと、1年も経たないうちに、図表34-1の「やる気のない日本人技術者の特等席」に堂々と座っているではありませんか!図中の「B10」すら、座りません。


  •   要は、海外からの優秀な学生や技術者は、1年以内に日本人技術者、しかも、やる気のない日本人技術者になってしまうのです。人事の方々、ご存知ですか?
    知らぬは企業の人事ばかりなり。


  • セミナー費用は企業負担、丸1日居眠りして、出張レポートも不要。日本企業って最高!


  • 注意:前記は、一部の外国人技術者です。多くの外国人技術者は、やはり、前席に座っていますのでご安心ください。


  •   時代が変わると、・・・注意しない大人、注意しない親、注意しない先生、そして、注意しない上司が当たり前になってきています。
    一方、修行もない 資格もない 競争もない日本人設計者、これで勝てるか日本企業!と言いたくなってしまいます。


  •   「失われた20年」から、やっと脱出した日本経済。今、この火種を絶やしたくはありません。

5.参考図書


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  • 当事務所のすべての書籍は、公立図書館に蔵書されています。皆様が納税者なら、税金の有効活用として、是非、公立図書館で書籍を借りましょう。
    とくに、技術専門書は購入の必要はありません。

おつかれ様でした。また、お会いしましょう!

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