【質問-14】
第11回のコラム「技術論文を読みたいと思わせるコツ」で、気になる例文を読みました。それは、「誰もスカウトしない日本人設計者」という例文です。気になるどころか、衝撃的でした。

國井先生、これは単なるコラム上の例文ですよね?しかし、なんとなく身につまされる思いがしてなりません。もし、真実だとしたら、詳しく教えてください。

  【回答-14】
残念ですが真実です。筆者が思うコンサルタントとは、随分と偏った考えをする職業です。例えば、「3Dプリンタを今すぐ導入しないと業界から遅れる」とか、「IoT革命は、いち早く取り入れた企業がその業界をリーディングできる」などです。言い換えると、筆者も含めて、「木を見て森を見ず」のタイプが多いと感じます。話を元に戻しましょう。「誰もスカウトしない日本人設計者」・・・偏った情報かもしれませんが、「事実」です。
以下、新人設計者のために、その情報を明らかにしましょう。

1.誰もスカウトしない日本人設計者・・・その記事とは

前述で第11回に掲載した衝撃的な記事とは、以下に示す図表ー1です。確かに、偏見的で衝撃的な記事ですね。



【図表ー1】


第11回「技術論文を読みたいと思わせるコツ」の応用として、前記アンダーラインを付したセンテンスを、以下に抽出してみましょう。

① 技術スカウトマンという職業
② 約5年前以上から日本の設計者はスカウトしない
③ 日本人設計者は、設計書が書けない
④ 設計審査に臨めない。
⑤ 過剰品質の商品群と低コスト化設計の遅延
⑥ 再教育の必要性と日本の設計力のリベンジ


冒頭で目くじらを立てた人も、ドキッとするセンテンスが並んでいるかと思います。